ブックオフの文庫本セール。
読書好きとしては、時間をかけて買う本を選びたくなるもの。一緒に行った主人を少し待たせて物色しました。
久しぶりに、湊かなえさんの強烈な「続きが気になって止まらない」感覚を味わいたくなり、話題作の棚にあった「豆の上で眠る」を購入しました。
そしてつい先程読み終わりました。
一昨日から読み始めて、計4時間くらいで読破しました。
さすが湊かなえさんの小説、先が読みたくて夢中で読みました。
万結子ちゃんと結衣子ちゃん。
姉妹のエピソードが始まり、妹や弟を持つ自分と重ねてしまいます。
親としては気づかなくても、きょうだい間で何となく接する時の表情や扱いが違うというのを子供は鋭く感じとっているものですよね。
それを小さな頃から読み取り、健気な行動をとる結衣子ちゃんに心が痛みました。
特にブランカをダシにしてお母さんが結衣子ちゃんに家をまわらせるシーン。
お母さんの意図に気づいても見て見ぬふりをして従う結衣子ちゃんが可哀想でなりませんでした。
私は猫を飼っているのでことさら結衣子ちゃんもブランカも幸せになって欲しい思いでした。
構成としては、結衣子ちゃんが大学生となった現在と、万結子ちゃん誘拐事件を中心とする過去の話が交互に語られる形になります。
過去の話には最初は謎の要素はありません。
しかし現在のパートで結衣子が抱く違和感を初めから読者も抱えながら読む形になり、終始タイトル通りに背中に豆を感じながら読んでいました。
このような構成の小説では、片方が気になってしまいもう片方を何となく早く読んでしまう悪癖が私にはあります(せっかち)。
本作ではどちらも同じくらい気になりバランスよく読めた気がします。(笑)
ラストは賛否両論分かれるのではないかと思います。
私も読んだあとスッキリ!とはなりませんでした。
結衣子ちゃんが救われる未来は無いのか、と悲しくなりました。
もちろん当事者である2人や安西の両親も辛かったとは思います。
しかし結衣子ちゃんは、1人だけ真実も知らされず、違和感だけが残り呪いのようなものを背負って生きてきたように感じられます。
もう少し、結衣子ちゃんのその後が見えたら良かったなー、と思ってしまいました。
ラストに少しのモヤモヤは残ったものの、とても面白く読めました!
皆さんの、特に姉妹がいる方の感想を聞いてみたいと思いました。
やはり読書はいいものですね✧︎ •̀.̫•́✧︎
それでは。